 |  ラ・ミション・オー=ブリオンは、今もなお、一級並みの品質のワインであり、価格がそれを反映していることは歴然としている。
 ここは、骨の髄までフルボディで地面を焦がしたような香りがするグラーヴのスタイルの代表となる、スケールの大きい、濃厚な赤ワインをつくっている偉大なシャトーである。さらに、ここのワインは伝説的な熟成能力を持っている。ラ・ミッション・オー=ブリオンは、文句なしに、世界でもっとも非凡で独特なワインの1つである。要するに、人生は短いのだからラ・ミッション・オー=ブリオンを飲んで楽しむべきなのだ。
タランスのラ・ミション・オー=ブリオンは、ボルドー地域全体の中で最もすばらしいワインの1つを生産している。このシャトーは国道250号線をはさんで長年のライバル、オー=ブリオンと対峙しており、20世紀のほぼ全期間にわたって、比べるもののない輝かしい記録を持つ。
このシャトーには長い歴史があり、17世紀にラ・ミッションの信徒によって設立された。ワインのほとんどは教会の重要なメンバーのためにつくられていた。フランスで最も権力を持っていた歴史上の人物であるリシュリュー(ラ・ミッションの熱心な支持者であった)はこう述べている「神が酒を飲むことを禁じていたとしたら、このように良好なワインをつくったであろうか?」
フランス革命の結果、このシャトーは教会から略取され、個人に売却された。ウォルトナー家が1919年にラ・ミションを取得し、特に故フレデリックと息子のアンリが、ラ・ミション=オー=ブリオンのワインの品質を、メドックの第一級シャトーや隣りのオー=ブリオンに匹敵し、時には凌ぐほどにまで高めたのである。 ウォルトナーの才能はボルドーで広く認められている。彼は天賦の味覚をもつテイスターであり、エノロジストで、1926年に清掃が簡単な、内側をガラス・コーティングした金属製発酵槽を導入したパイオニアでもある。評論家の多くが、ラ・ミッションの濃厚で豊かな、力強くて果実味に富んだ特性は、背の低い、ずんぐりした形の発酵槽を使うことで、発酵中のブドウの皮と果汁の接触を多くしているためだとしている。これらの発酵槽は新しい経営陣によってコンピュータ制御の最先端の発酵槽に取り替えられた。
 ラ・ミッション・オー=ブリオンのワインのスタイルには常に強烈な豊かさがあり、フルボディですばらしいエキス分と、たっぷりのタンニンがある。私は1921年以降のラ・ミッションの最良のヴィンテージをすべて味わうという至福の体験をしているが、このワインは30年から50年、安々と瓶の中で保てるのである。かつての最大のライバル、オー=ブリオンよりも、常にはるかにリッチで、力強いワインである。このことから、また貧弱な凡庸なヴィンテージでも一貫して目覚しい成果を上げることから、ラ・ミッションはボルドーでも最も人気の高いワインの1つとなった(ポイヤックのラトゥールとともに、貧弱なヴィンテージによいワインをつくることにかけては、ボルドーで最もすばらしい記録をもつ)。
最終的な分析では、ラ・ミッション・オー=ブリオンは依然として一級シャトーの品質のワインである。
~ロバート・パーカー氏 ラ・ミッション・オー・ブリオンについて~ | |  |  ヒュー・ジョンソン氏は「ポケットワインブック」の中で、 「シャトー オー・ブリヨンと隣り合う、長年の好敵手。1984年以降、所有者はいずれも同じ。長い熟成に向く、終始一貫して大型の血の気の多いワイン。オー・ブリヨンより大物ぶりを発揮することさえあり、時にはより印象的なものになる。」 と述べ、★★★★評価!しかもこの2004年に2000年と2005年と同じく(グレイトヴィンテージ評価の)アポストロフィーをつけています。 | |  |  クラスマン誌は、ラ・ミッション・オー・ブリオンについて、 テイスティングしてきた各ヴィンテージから、この有名なクリュの特性を定義するとしたら、多くの人が想像するとおり、オー・ブリヨンに酷似しているといえるだろう。同種の柔らかさ、溶け具合(これはボトルにおける息の長い見事な熟成にまったく支障は無い)と、独特な燻製のブーケを持っている。しかし、味わいの点ではかなり異なる。オー・ブリオンに比べて、最初の数年からラ・ミッション・オー・ブリオンらしい柔らかな厚みと魅力が表れ、プリムールでも奥行きが感じられる。オー・ブリオンは年月と共に独特の複雑味とピュアなフィネスでラ・ミッション・オー・ブリオンを凌ぐが、テクスチャーの官能性ではラ・ミッション・オー・ブリオンの方が上を行っている。 | | |  | シャトー・ラ・ミッション・オー・ブリオン 1964年 M.ブロードベント氏も「非常に良いヴィンテージ。64年の最上物はメドックの南、およびグラーヴで造られた」と絶賛し四ツ星を付けるグレイトヴィンテージ。このシャトー・ラ・ミッション・オー・ブリオンの1964年に対して「タール系のスパイシーな香り。とてもグラーヴらしい風味と辛口の切れ味」と四ツ星。 シャトーで1998年にリコルクされた希少なボトルです。 このワインは、東京の老舗明治屋本社ビルの地下セラーに大切な上顧客のために一度も動かされることなく大事に眠っていた希少ワインのひとつです。このたび京橋本社ビルの改修工事に伴い、そのうちの希少在庫のボルドーのグランヴァンの古酒のロットを当店のお客様のためにおわけ頂いたワインのひとつです。もちろんすべて輸入元は明治屋さまで、輸入と同時に本社セラーにて保管。そのためほとんどのボトルに長年の保存によるボトルのほこりやラベルやキャップシールの汚れ、キズ等がございます。当店でも50年以上の熟成古酒を含め多数試飲致しましたが、外観に比べ素晴らしい状態のワインがほとんどです。ご理解頂ける方のみのお買い上げをおすすめします。 | |  |  |  |  | 2009年版の『レ・メイユール・ヴァン・ド・フランス(旧クラスマン)』で、グラーヴ格付けのNo.1評価、三ツ星に、あの五大シャトーのひとつ、“オー・ブリオン”を差置いて、この“ラ・ミッション・オー・ブリオン”を選出!!しかも三ツ星は、“ラ・ミッション・オー・ブリオン”のみ!! | |  | 当店オーナーが、ラ・ミッション・オー・ブリオンと、シャトー オー・ブリオンを訪問した際、醸造家との食事中のこぼれ話しで興味深かった話に、『オー・ブリオンは、フランスの典型的な知的女性タイプ。ラ・ミッション・オー・ブリオンは、情熱的なラテン女性の典型タイプ。』ということだそうです。なるほど、ラ・ミッション・オー・ブリオンに男性ファンが多いのに納得・・・ | | |