 |  クロ・レグリースについてロバート・パーカー氏は、クロ・レグリーズは、1990年代半ばまでは凡庸な出来しか見せなかったが、1997年にガルサン・カティアール家が買収してからは見事に立ち直った。このワインは、現在アペラシオンで最も豪勢なものの1つであり、しのぐまではいかなくとも、ル・パンやペトリュスといった多くの右岸の星と容易に競う事ができる、評価の基準となるポムロールである。 「エグリーズ(協会)」と言う単語を名前に持った、ポムロールに数多くあるシャトー(葡萄樹に囲まれた大きな教会に境を接する葡萄畑がたくさんある)の1つ、クロ・レグリーズは、丘の上のシャトー・クリネの隣というよい位置にある。ブドウ畑全体が西に面した粘土と砂利からなる土壌である。 1997年、新しい所有者はワインづくりのためにミシェル・ロランを雇った。結果は、輝かしいクロ・レグリーズの連続となった。醜いアヒルの子から美しいスーパースターへのこの変化は、ムエックス家の管理のもとで過去30年間の平凡な成果を理解しがたいものにさせる。 | |  |  厳しい評価で知られるル・クラスマンはクロ・レグリースについて、シャトー・レグリース・クリネから分離されたこの小さなクリュは、傑出したテロワールを持ち、新オーナーが努力を惜しまないという幸運な環境にある。ギャルサン・カティアール家が可能な限り、最高のグラン・ヴァンを目指して全力をつくした結果、ワインは瞬く間に著しく向上した。だが、それほど金銭にゆとりのないワインファンにとっては残念なことに、価格が高騰してしまった。 コクとハーモニーがあり、非常にタンニンの滑らかなワインは、ヴィンテージを追うごとにアペラシオン最良のクリュに近づき、そして2000年で肩を並べた。カベルネ・フランの樹齢が高いために、コクとエレガンスが結びついたスタイルになっている。 | | |  | クロ・レグリース 2002年 これはポムロールの明るく輝くサクセスストーリーである。このシャトーを1997年に買収したガルサン・カティアール家は次から次へと偉業を成し遂げ、1998年と2000年には記念碑的なワインを生産した。舌触りのある 、表情豊かな、複雑な2002年もすでに香りの点では心動かされるものとなっている(黒系果実、モカ、土、燻煙 )。 濃いルビー紫色をしたこの作品のボディは、ミディアムからフル。噛みごたえのある、ブドウの完熟感があるのにバランスのとれた風味、良好な酸の下地、途方もなく層状になった、表情豊かなフィニッシュにはよく融合したタンニンと樽香が感じられる。美酒だ。2006~2016年に飲むのが最良である。 | |  | |