 |  コート・ド・ボーヌ最南端のAOCマランジュ。数多くあるブルゴーニュのアペラシオンの中でも指折りのマイナー産地。しかしAOCに認定されてから20年間マランジュはかつてないほどのスピードで進化を遂げている。(かつてマランジュはコート・ド・ドールの隣のソーヌ・エ・ロワール県に位置し、コート・ド・ボーヌの地図では隣村のサントネイまでしか載っていなかった)3 つの村の統合により1989年、コート・ド・ボーヌ最南端のAOCとしてマランジュが誕生した。1997年、サン・ヴァンサンの祭りがマランジュで開催されたのをきっかけに社会的にも認知されるようになった。 ドメーヌ・シュヴロは日本人のかおり・シュヴロさんが当主の奥様であることでお馴染みだが、もともとは地場に密着し、堅実にワインを造り続けた実力派ドメーヌ。近年では全面ビオディナミの使用に切り替えたマランジュを表舞台に押し上げた功労者の一人。 | |  |  コート・ド・ドールの南の玄関口であるマランジュ村は2億年以上前のジュラ紀の土壌からなっており、ジュヴロの所有する8haの畑もその時代の石灰土、粘土と白亜の混合土が表土を形成し、ブドウ栽培に恵まれた環境にある。現在最も古いもので80年、平均で35年の畑では3代に渡って自然環境に敬意を払い、土に息吹を吹き込むように丁寧に耕作を行ってきた。(現在では、完全有機栽培への移行も完了)化学的肥料の不使用。トラクターを使用せず、馬による耕作によって土を固めないように配慮。現在ドメーヌは3代目の兄パヴロと弟のヴァンサン、そしてパヴロの妻かおりさんによって運営される。家族経営ドメーヌ。 | |  |  ワインは硬く、ファーストノーズからミネラルを感じさせる引き締まった味わいでバランスのよさと、伸びのあるフィニッシュが印象的。マランジュ村のワインは圧倒的に赤が多く、粘土成分の多い土壌も黒ブドウに向いている。しかし、シュヴロは白ワインでも注目を集めている。 現当主パヴロの父が自分の畑に植わる樹齢の高いアリゴテに熟成の可能性を感じ、酸を基調に伸びのある余韻を持つワインに仕上げている。特に樹齢45年を超えるティユルは10年以上の熟成も可能。また、マランジュ・ブランの畑はクロ・ド・タールが所有していた優良畑。こちらも高い樹齢で長く有機栽培が実践された最高の環境となっている。 | | |  | ブルゴーニュ・オート・コート・ド・ボーヌ ルージュ 2009年 ドメーヌ・シュヴロ コート・ド・ドールの優れたワイン産地、マランジュ村からボーヌ村にイたる道の西側、コート・ドールで一番美しいロミュポーのお城が眺められる標高の高い後背地の村で造られるACブルより範囲が限定されたハイクラス小地域名称ワイン。2億年以上前のジュラ紀土壌からなる自然派の畑(Les Grandes Raies、Au Burot、Les Camps Rigets、Les Longues Raiesの4つの区画で計3.1ha)で収穫したピノ・ノワールを全て手摘み。収量35hl/ha。除草剤は一切使用せず、畑の一部は馬による耕作を行うこだわり。 イチゴやラズベリーなどを思わせる凝縮感がある香りに、こしょうのようなスパイシーな印象とオークのアロマ。しっかりとした骨格でありながらフレッシュ感のあるキレイな酸。シルキーなタンニンとエレガントな味わいの赤ワイン。 | | |