 |  1988年設立のトゥア・リータ。2000年ヴィンテージのレディガフィがパーカーポイント100点を取ったことは記憶に新しい。1992年が初リリースという新しいワイナリーが、「レディガフィ 2000」で、『ワイン・アドヴォケイト』誌でイタリアワイン史上初となる100点を獲得したのである。イタリアワインでアドヴォケイト満点を取ったのは、このワインを除いて今でも存在しない。 例も歴史も、そしてワイン造りの経験もなかった「トゥア・リータ」がこの栄光を手に入れたのは、神秘としか言いようがない。 | |  |  生産量の少なさから幻のワインとして市場では高値が付けられた。その主人公は、ワイナリーの名前となった奥さんのリータさんでも、醸造家のステファノ・キオッチョリでも、現在醸造・栽培を取り仕切るステファノ・フラスコッラでもなく、この畑を購入した夫のヴィルジニオ氏である。 | |  | 当初ヴィルジニオ氏は都市で働く営業マンだったが、大地の香りが好きで、昔からの夢であった畑仕事をすべく、ようやくこの地に畑を手に入れた。この時ヴィルジニオ氏はブドウを作ろう思ってはいなかった。ましてや、そこが後に世界レベルのワインを生み出す土地であったということなど、世間の人は勿論、ヴィルジニオ氏も知らなかったという。 彼のブドウ栽培人生が始まった。土の香りが大好きで始めた。仕事は、毎日が飽きない。いつワイナリーに行っても、ヴィルジニオ氏は畑にいる。それは朝8時から始まり、暗くなるまで続く。 | |  |  この家族経営の小さな醸造所の評価誌に左右されず、妥協を許さない果て無きワインへの追求・挑戦が、今日のトゥア・リータの飛躍を支え、更なる品質改善を支えている。 | | |  | レディガフィ 2015年 トゥア・リータ オーク樽にてマセラシオン醗酵、主醗酵後、オーク樽にてマロラクティック醗酵。オーク樽熟成 21ヶ月間(225L、新樽100%)。 荘厳で深い香り。カカオ、チョコやカフェのニュアンスが複雑な果実味と一体となり、四次元的に広がる。調和のとれた酸、タンニン、ボディが三位一体となり長い余韻へと誘う。 | |  |  | ステファノ・フラスコッラ氏と、店長モトム。同氏はシニョーラ・リータのお嬢さんのご主人で、トゥア・リータの総指揮をとる重要な人物。 | | |