 | アルバロ・パラシオス氏はシャトーペトリュスやスタッグスリープで修業した後、仲間と共に1989年にプリオラートにワイナリーを造りました。彼らは荒廃していたプリオラートを高級ワイン産地として蘇らせ、プリオラートの「4人組」として世界に名を広めました。現在ではそれぞれにワイナリーを所有しており、アルバロ氏はグラタヨップスに1997年「アルバロ パラシオス」を創業。伝統品種と伝統的な方法に立ち返ったワイン造りを行っています。 アルバロ・パラシオス氏はリオハのボデガに生まれ、シャトー・ペトリュスやナパのスタッグスリーブで修行しました。1989年にルネ・バルビエ氏らとプリオラートでワイン造りを開始しました。その後、パラシオス氏は自身のボデガを設立し、「伝統品種と伝統的な栽培方法」を重んじたワイン造りを行っています。平均樹齢67年という古木のガルナッチャで造られる「レルミタ」は、このボデガを一気にスターダムに押し上げた逸品、2004年ヴィンテージはパーカーポイント98点を獲得した、世界的に入手困難なプレミアムワインです。 | |  | グラタヨップスはプリオラートの南西部にあり、リコレリャという特殊なスレート土壌に覆われています。年間降雨量は400mm以下と雨が少なく、日照時間は年間3000時間にもなりますが、雨がスレートを通って深い場所に溜まり、ブドウは根を深く伸ばし水分と豊富なミネラル分を吸収するため、フレッシュでミネラル感のあるブドウができます。傾斜の厳しい斜面に階段式の畑が広がるため、ほとんどの場所では機械で作業を行うことが出来ず、ラバを使って作業が行われます。2000年からトップキュヴェのレルミタ畑ではビオディナミ農法を実施しています。フィンカ・ドフィの畑でもビオロジック農法が実施されています。 山の傾斜を利用した醸造所で、重力に沿って果実や果汁を運んでいくグラヴィティシステムを採用し、果実や果汁にストレスをかけないように醸造しています。アルコール発酵時は8~12日間、2人の作業員が24時間体制で温度管理を行っています。マセラシオンは約40日間と長めに行っています。8ヶ月間少しずつ樽を回転させ、ワインを滓に長く接触させるため、レルミタとフィンカ ドフィの熟成樽は1段のみで、上に積み重ねません。これによりクリーミーでリッチなワインとなります。 | |  | ロバート・パーカー氏はアルバロ・パラシオスについて「この注目すべきブドウ園は、若くて情熱的なワイン生産者、アルバロ・パラシオスがつくったものだ。彼はスペインのルーニャ地方の北東の片隅にブドウ園としての可能性を見出して感動し、プリオラートに土地を購入した。また、ボルドーのジャン=ピエール・ムエックスのもとで働きながら、ワインづくりを研究した。プリオラートの2つの畑のうち、レルミタでは有機農法で10haが耕作され、クロス・ドフィは、7haの畑である。レルミタのブドウ畑は80%がグルナッシュで、ほかにカベルネ・ソーヴィニヨンと、少量のカリニャンがある。クロス・ドフィでは、グルナッシュが80%で、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロ、シラーが栽培されている。プリオラートの丘に植えられた、厳しい条件下のブドウ畑からは、極端に少量のワインしか生産できない。それらは100%フレンチ・オークの新樽で熟成され、濾過処理はせずに瓶詰めされる。クロス・ドフィの最初のヴィンテージは1989年で、レルミタのそれは1993年。両者の垂直テイスティングを最近行ったが、目を見張るほどすばらしいワインだとはっきり宣言できる。」 | | |  | カミンス・デル・プリオラート 2016年 アルバロ・パラシオス アルバロ・パラシオスのプリオラート入門ワイン。ワイナリーのあるグラタヨップスと周囲の標高350~600mで収穫したブドウ((ガルナッチャ35%、カリニェーナ25%、カベルネ・ソーヴィニヨン15%、シラー15%、メルロー10%)をステンレスとセメントの大樽で発酵&大樽でマロラクティック醗酵。その後大樽とフレンチオークのバリックで熟成後ノンフィルターで瓶詰。 黒スグリやローストしたベリー系果実のニュアンスがあり、スパイスなど複雑なアロマ、やわらかい口当たりで優しいタンニン。花のようなニュアンスも感じさせる力強いワイン。 | |  | |