 |  ペンフォールド社は、オーストラリアで最も古い歴史を持つワイナリーの1つです。1844年、イギリスから移住してきた医師クリストファー・ローソン・ペンフォールド氏は、ワインの医学的価値を信じ、サウス・オーストラリア州の主都アデレードの近郊マギルで、患者向けの酒精強化ワイン造りを開始しました。順調に生産を拡大し、1920年代には市場を独占。1950年代に入り、消費者の嗜好変化を反映して、ワイン(スティル)にフォーカスしたワイン作りに転向しました。 当時のチーフ・ワインメーカー、マックス・シューバート氏を中心に、オーストラリアの最高傑作とされる「グランジ」を生み出し、ペンフォールド社のみならず、オーストラリアワインの名を世界中に知らしめました。 | |  |  ペンフォールド社では、優れたチーフワインメーカーたちが代々ペンフォールドスタイルを引き継ぎワイン造りを行っています。現在は4代目のピーター・ゲイゴ氏が活躍しています。ピーター・ゲイゴ氏はローズ・ワーシー・カレッジ醸造学を首席で卒業。ペンフォールドの伝統と質を維持すると同時に、新たなスタイルを開拓すべく、2002年からチーフ・ワインメーカーを務めています。2005年に米ワイン専門誌「ワイン・エンスージアスト」の“ワインメーカー・オブ・ザ・イヤー”に、オーストラリア人として初めて選出された、期待の俊英です。 | |  |  グランジはペンフォールドのみならずオーストラリアのフラッグシップワインとして象徴的な存在となっています。1951年(実験的な瓶詰)以来とぎれるころなく「サウスオーストラリアの土壌と天候とシラーズ」の相乗効果を体現してきたことを誇ります。本国のオーストラリアでもなかなか手に入らないと言われるほどオーストラリアワインの最高傑作とされています。 完熟し凝縮した質感を持つシラーズとアメリカンオークの新樽との組み合わせから生まれた、無二のオーストラリアンスタイル~世界で最も一貫したワインスタイルのひとつ~として認識されています。グランジスタイルとは、ペンフォールドの「マルチヴィンヤード(複数畑)、マルチディストリクト(複数栽培地域)ブレンディング」の理念をもっとも力強く表現している、オリジナリティあふれるワインです。 | | |  | ペンフォールド グランジ 2002年 2002年ヴィンテージはシラーズ種を99%にカベルネ・ソーヴィニヨン種を1%使用。ホワイトークの新樽(ボックスヘッド)で18~20ヶ月間熟成させたフルフレーバー、フルボディーのパワフルなワインは数十年にわたって熟成の坂を上昇し続ける寿命の長いワインです。 パーカー氏は最高評価五ツ星をつけペンフォールドを激賞しています。 【ワインメーカー、ジョン・デュヴァル氏のテイスティングコメント】 ブルーベリーやブラックカラントの香りの間に、ナツメグとジンジャー、香ばしいオーク香が立ち上ります。グラスのなかで空気にふれると、果実味はさらにふくらみ、トチの実のような複雑な香りを感じます。ダークプラムやブラックベリーとイチジクやリコリスの風味が美しく織りなされた骨格に、すでにすばらしいバランスが表現されています。 果実味とスパイスの複雑味の背景に、しっかりとした、しかし丸みのあるタンニンがあり、酸味のバランスもとれ、完全に溶け込んだスモーキーフレーバーを感じます。余韻もすばらしく長く、フィニッシュにしっかりと構成されたタンニンがあり、まだ若いながらもこのワインの力量を示しています。 | |  |  |  | |