ブルゴーニュと同様にスペインでも、1990年代半ば位から、それまでぶどうや果汁で大手カヴァ・メーカーに販売していた優良栽培農家が、世代交代をきっかけとして自社ビン詰めを開始する動きが多数出てきました。「本当にいいぶどうだけ、自社ビン詰めする。あとは引き続き大手にバルク販売する」。それは、わずか2社の巨大メーカーがカヴァ全生産量の80%を生産するという暗い時代の終焉と、品質志向のカヴァ新時代の幕開けを意味しました。
アルト・ペネデス中央部に多数の名畑を所有するこの歴史的な優良栽培農家も、2000年の世代交代をきっかけに最新鋭のワイナリーを新築して自社ビン詰めをはじめました。
「家族代々栽培に打ち込んできましたので、それぞれの畑の微細なミクロクリマの違いまですべて把握しています。醸造も自分でやってみて、改めて実感できたことは、ぶどうを知り尽くしていることは本当に大きいということです」というルイ・フェレ率いる栽培・醸造チームは、全員20代。新しいアイデアとチャレンジ精神、創造性に溢れた彼らと話すと、カヴァ新世代のエネルギーをビリビリと感じます。日本のソムリエさんにもファンが多いフェレ・イ・カタスス。ぜひお試しください。