スコットランドの老舗蒸留所では3番目に小さく、スコットランドのシングルモルトウイスキーの中で最も希少性の高い銘柄の1つ。ロイヤルロッホナガーと名づけられたのは1848年にビクトリア女王とアルベール公が家族で蒸留所を訪れてから。たった2基の小型のスチルしかないため、生産量は非常に限られる。
ビクトリア女王、エドワード7世、ジョージ5世の王室3代への御用達。1848年、スコティッシュハイランドの奥深いディーサイドに新しく設立されたロッホナガー蒸留所に招待されたビクトリア王女と夫のアルバート公が、そこでできたシングルモルトウイスキーを試しました。女王夫妻がその風味に深く感銘を受けたことから、訪問後まもなく蒸留所はロイヤルロッホナガーとして知られるようになります。以来ビクトリア女王の前例に習い、国王、女王、王子がバルモラルの王室領地に夏の間滞在する度、領地と隣接する蒸留所に定期的に訪問するようになりました。
ロイヤルロッホナガーは1845年の設立以来3度の建て直しを経てもなお、伝統的な蒸留所の佇まいを保ち続けています。パゴダルーフのキルンを1基持ち、当初からあった農舎は今も現役で利用されています。最上のモルトウイスキーを作るための天然の原材料は全て手近な場所にあります。周囲の山々から流れ出るピュアで柔らかい水。眼下の谷には森林地帯と農耕地があり、モルティング用の最上級の大麦が育てられています。ロイヤルロッホナガーが利用するピュアな湧水は、蒸留所の南側の地平線をほぼ占領する「ダーク」ロッホナガーと呼ばれる険しい山の麓寄りの斜面から流れる水です。たった2基の小さなスチルで造られるシングルモルトウイスキーはハイランド地方独特の特徴を有します。蒸留所にある歴史的で希少な装置がスピリッツのキャラクターに寄与しています。