 |  モンブスケは大規模なシャトーで、ケール家の誇りと喜びであった。このシャトーは、商業的に広くアピールする、常に適切な価格のつけられた、果実味があってしなやかなスタイルのサン=テミリオンをつくっていた。ヴィンテージから5~6年で飲んでしまうべきワインだったが、単純で興味をかきたてられないものであることが多かった。
1990年代の初め、ケール家はスーパーマーケット業界で財産を築いたジェラール・ペレスにモンブスケを売却した。ペレスはすぐにセラーを刷新し、ミシェル・ロランを醸造コンサルタントとして招き、ワインづくりに乗り出した。
 現在では、ここのワインはサン=テミリオンで最も凝縮感のある、うっとりさせられるようなワインとなっている。収量は1エーカーあたり2トン未満に抑えられた。ペレスの品質へのこだわりは、1993年という難しいヴィンテージで華開き、モンブスケの1993年はアペラシオンで最上のワインの1つとなった。 | |  |  このシャトーは、15~20年もかけて熟成する多面的で完璧なサン=テミリオンを求めるワイン愛好家に応えてくれる、興奮させられるワインをつくり出している。
1950年代、1960年代、1970年代のモンブスケを面白みに欠ける、味の薄いワインとして記憶している人は、1994年以降のワインの品質とスタイルに衝撃を受けるだろう。1990年代半ば以降、モンブスケはこのアペラシオンのスターとなり、またボルドーで最も華々しく、魅惑的につくられ、テイスティングでは、ブラインドいかんにかかわらず常に拍手喝采を浴びる。 | |  |  ヒュージョンソン氏は「ポケットワインブック」の中で、「飛び切り芳醇な肉感的で凝縮されたワイン」と高評価!三ツ星をつけ激賞! | |  |  厳しい評価のル・クラスマンでさえ、「モンブスケのワインは出来たてから色調が鮮やかで、カカオと焙煎の、魅惑的なアロマがある。テクスチャーは重苦しくなく、むしろポムロールでさえ見つけるのが困難なほど滑らかである。このシャトーは白専門の畑を持っている人でも、ひそかに嫉妬するに違いないほどの良質の辛口白も造っている。」 としダブルスター評価! | | |  | シャトー・モンブスケ ブラン 2007年 1997年から醸造している特別な白ワイン。葡萄はソーヴィニヨン・ブラン70%、ソーヴィニヨン・グリ30%というユニークなワイン。新樽発酵で、かなり濃い黄色。南方系のアロマティックな香り、スモーキーな香りと特別なグラ(粘着性のテクスチュア)。驚くほど濃い調和をもたらす白ワイン。サン・テミリオンの隠し球、というべきか。(ヴィノテーク誌の記事より抜粋) | |  |  | |