ニコラ・ポテルはネゴシアンゆえ自社畑を所有していませんが、栽培農家との契約を厳しくして品質の管理をしています。少なくともリュット・レゾネ(対処農薬栽培)の栽培家、なるべく有機栽培の栽培家と契約を結ぶように心掛け、契約する畑の株の樹齢は最低でも35年、ACブルゴーニュクラスでは50年以上のものしか買い付けていません。収穫されたブドウは一部果梗(1/3~2/3)を残して、14~15度で4~5日間低温浸漬を行い、自然と醗酵が行われるようにします。低圧で圧搾され、長い熟成に備えて2週間デブルバージュが行われます。新樽比率は、グラン・クリュで80%、1級で20%(残りは1年樽)、やや強めに焼きが入れられた樽で平均15ヶ月熟成されます。ニコラはマロラクティック醗酵が早い時期に始まるのを嫌うため、カーヴを10~11度に冷やして、酵母の働きを抑えます。9月の新月の前日に1回目の澱引き、2回目の澱引きもやはり新月の前日を選び翌年2~3月のアッサンブラージュ時に実施されますが、年によっては一切澱引きをしないこともあります。清澄はせず、濾過も基本的には行われません(状態によっては、行なうこともあります)。 年は、特に醸造設備や施設面の向上に力を入れています。本社はニュイ・サン・ジョルジュ駅のすぐ前にある、伝統的なブルゴーニュの屋敷を改装した建物に移転し、醸造施設も駅前のSNCF(フランス国鉄)所有の建物を長期賃貸契約を結んで使用しています。なお、この施設は醸造作業に最適な様に改装され、高品質なワインの醸造に必要な設備が整っています。 ニコラ・ポテル氏は2004年にメゾン・ニコラ・ポテルを売却。2008年まではワインメーカーを務めていましたが、現在はネゴシアンのメゾン・ロッシュ・ド・ベレーヌ、自社畑のドメーヌ・ド・ベレーヌを運営しています。 |